作成後の手続き1〜過半数代表者の意見を聴く
労働基準法では、常時10人以上の労働者を使用する事業場では、使用者が、就業規則を作成したり、変更したりした場合は、事業場ごとの労働者の過半数代表者の意見を聴くこととしています。
これは、就業規則は使用者が一方的に作成したり、変更したりすることができるので、労働者に知らせずに労働条件を不利益に変更したり、より厳しい服務規律を定めることを防止するために定められています。
過半数代表者とは
この労働者の過半数代表者とは、本社や支店などの事業場ごとにみて、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合はその労働組合、過半数で組織する労働組合がない場合は、労働者の過半数を代表する者を選出します。
労働者の過半数を代表する者とは
この労働者の過半数を代表する者は、次のいずれにも該当する者です。
- 労働基準法第41条第2号に規定する「監督又は管理の地位にある者」ではないこと
- 就業規則について、労働者を代表して意見書を提出する者を選出することを明らかにして実施される投票や挙手等の方法による民主的な手続きによって選出された者であること
選出の方法
労働者の過半数を代表する者を選出するときの選出方法については、次のような民主的な方法による必要があります。
- 投票や挙手、回覧、話し合いなどで過半数の労働者の支持を得た者を選出する方法
- 候補者の中から投票などの方法によって信任を得た者を選出する方法
なお、次のような選出方法は、認められません。
- 使用者が一方的に指名する方法
- 親睦会の代表者を自動的に過半数代表者とする方法
- 一定の役職者を自動的に過半数代表者とする方法
過半数代表者への不利益取扱いの禁止
この過半数代表者になろうとしたこと、現に過半数代表者であること、過半数代表者としての正当な行為をしたこと(反対意見を述べたことなど)を理由として、その労働者を不利益に取扱うことは労働基準法で禁止されています。
意見を聴くとは
また、「意見を聴く」とは、ただ単に意見を聴けばよく、就業規則の内容について、同意を得たり、協議したりすることまでを求めるものではありません。
そして、使用者は、その意見に法的な拘束を受けません。反対意見であっても同様です。
しかし、労働基準法第2条第1項にあるように、労働条件は労働者と使用者が対等の立場において決定すべきものですので、この意見についてはできるだけ尊重することが望ましいでしょう。
(労働基準法第2条第1項)
労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである。
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